歯磨きの時、歯ブラシを歯に当てた状態で何回往復させたら良いでしょうか?
歯磨きの一番大きな目的は、歯についた歯垢(Plaque)を落とすことです。歯垢は水に溶けにくく、ネバネバと歯に貼りついているので、一回磨いただけでは取れません。
ある場所に歯ブラシを当てたら小さいストロークで、15~20回は往復させて磨いてください。

「むし歯」という言葉はよく使われますが、どういう病気を言うのでしょうか。「歯に穴が開いたらむし歯」、「歯に黒いところができたらむし歯」、「歯が痛くなったらむし歯」…。いろいろなご意見があると思いますが、厳密にはどれも少し違います。
もちろん、むし歯が原因で歯に穴が開いたり黒くなったり、痛くなることもあります。でも、そうならないむし歯もありますし、逆に他の原因でそういう症状が出ることもあります。
「むし歯」とは歯科用語では「う蝕」といいます。どなたでも口の中には細菌が生息していますが、その細菌が食事に含まれる糖分を餌にして酸を作り出し、それによって歯が溶けてしまった病気を「むし歯」というのです。
一本の歯の中でも、虫歯になりやすい場所というのがあります。前歯の先端や奥歯の山のてっぺんが虫歯になることも皆無とは言いませんが、やはり歯と歯の間や歯茎と歯の境目、奥歯の溝の中など凹んだ部分が虫歯になりやすいです。
その原因の一つとして、歯磨きのストロークが大きすぎることがあります。歯ブラシを大きく動かして磨くと一見効率がよさそうですが、出っ張った部分だけを磨いて凹んだ部分に毛先が届いていないことが多いのです。
いくら頑張って磨いても、毛先が飛び越してしまって当たっていない部分は洗えません。だから、数ミリ程度のストロークで小さく動かしながら凹んだ部分に毛先が自然と入り込むように磨くと効率的です。