歯周病とタバコ

タバコにはいろいろな害がありますが、歯周病(歯槽膿漏)にも悪影響があるのをご存知でしょうか。

タバコに含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、またニコチンには血管を収縮させる作用や免疫を阻害する作用があります。煙が直接口の中に作用して防御機構を弱らせ、さらに体に吸収されてからも血液を介して影響します。

また、ヤニが付着することによって歯の表面に凹凸ができ、細菌が繁殖しやすくなります。これらが全て歯周病悪化の原因になります。

なかなか困難なことであるのは承知していますが、お口の健康のためにもできれば禁煙をお勧めします。

寝る時に入れ歯はどうしますか

患者さんからいただく質問の一つに、「寝る時に入れ歯は外して寝た方が良いですか?」というものがあります。

原則として、就寝時は入れ歯を外すのが基本です。ブラシで良く洗って汚れを落とし、綺麗な水につけておきます。入れ歯洗浄剤もあわせて使っていただくと効果があります。外して寝ることにより歯茎が休まりますし、小さい入れ歯の場合ははめて寝ると夜中に外れて飲み込んでしまう危険性があります。

でも、はめて寝た方が良い場合もあります。たとえば、残っている歯が少なくてしかもそれが上下でかみ合っている場合、夜中に少ない歯同士が強く当たってしまいグラグラになってしまうことがあります。その場合は入れ歯を入れて少ない歯に力が集中しないようにしてあげる方が良いのです。ただし、入れ歯をはめたまま寝ると汚れや細菌がたまりやすくなる傾向があるので、寝る前や起きた時の口や入れ歯のお掃除は丁寧にしっかりやってください。

ですので、実際の回答はケースバイケースということになります。ご遠慮なくご相談ください。

銀歯がとれてしまったら

歯についていた銀歯が取れてしまった場合、最初に気を付けることは飲み込まないようにすることです。気管や食道に引っかかると、危険な状況になることもあります。

落ち着いて口から出してきれいに洗い、なるべく早く歯科医院を受診してください。取れてからあまり日数がたっていなければ、外れた銀歯をそのまま付け直してお使いいただけることもあります。ただし、大きくむし歯になっていたりご自分の歯が折れていたりする場合には作り直しが必要になるでしょう。

歯ブラシを動かす回数は?

歯磨きの時、歯ブラシを歯に当てた状態で何回往復させたら良いでしょうか?

歯磨きの一番大きな目的は、歯についた歯垢(Plaque)を落とすことです。歯垢は水に溶けにくく、ネバネバと歯に貼りついているので、一回磨いただけでは取れません。

ある場所に歯ブラシを当てたら小さいストロークで、15~20回は往復させて磨いてください。

むし歯ってなんでしょう

「むし歯」という言葉はよく使われますが、どういう病気を言うのでしょうか。「歯に穴が開いたらむし歯」、「歯に黒いところができたらむし歯」、「歯が痛くなったらむし歯」…。いろいろなご意見があると思いますが、厳密にはどれも少し違います。

もちろん、むし歯が原因で歯に穴が開いたり黒くなったり、痛くなることもあります。でも、そうならないむし歯もありますし、逆に他の原因でそういう症状が出ることもあります。

「むし歯」とは歯科用語では「う蝕」といいます。どなたでも口の中には細菌が生息していますが、その細菌が食事に含まれる糖分を餌にして酸を作り出し、それによって歯が溶けてしまった病気を「むし歯」というのです。