歯ぎしりをしていませんか?

ご家族に就寝中の歯ぎしりを指摘されて、相談に見えられる患者さんがおられます。また、そういう指摘を受けておられなくても朝起きると顎が疲れていたり、虫歯でなくても歯がすり減ったり欠けたりする場合、歯ぎしりをしている可能性があります。

一般的に歯ぎしりを言われる上下の歯を左右にこすり合わせるグラインディング、スポーツや筋トレなどで力を入れるときに歯を強く食いしばるクレンチング、考え事をしているときに無意識に歯をカチカチ細かく嚙合わせるタッピングなどは歯やアゴに負担をかけてトラブルの原因になることがあります。

ご自身でできる対策としては体調を整えて少しでもストレスを減らす、筋トレや考え事をしているときに無意識に歯をかみ合わせていないか気をつける、などが有りますが特に就寝中などはなかなか難しいことが多いようです。

思い当たる症状があって自己管理が難しい場合、保険適用のマウスピースの作成や嚙み合わせの調整などで改善できる場合もありますのでご相談ください。

歯の一部が欠けてしまったら

歯の一部が欠けてしまった場合、できれば欠けたカケラを飲み込まないようにしてお持ちいただいて、なるべく早く歯科医院を受診してください。

しみたり痛んだりしていない場合でも、放置しておくとそこからむし歯やヒビが進んでしまい、痛みが出たり治療が長引くことがあります。早い段階でしたら歯と同じ色の樹脂や、あるいは一部分を金属で覆って比較的簡単に治療できます。

歯並びの一部が無くなってしまったら

一部の歯が無くなってしまった時の対処法は、その部位や口の中全体の状況によって異なります。例えば、親知らず(前から8番目の歯)が腫れて抜かざるを得なくなったとしましょう。多くの場合は親知らずがなくても食事などに影響がないので、そのまま使っていただいてよいと思います。

ただし、上下でかみ合っていた親知らずの片方を抜いた場合、相手の親知らずが伸びてきて反対側の歯茎を傷つける可能性があり、そのような時は反対側の親知らずも抜歯が必要になることがあります。

親知らず以外の歯が無くなってしまった場合、その両側の歯が傾いてきたり、反対側の歯が伸びてきたり、あるいはかみ合わせが変わって顎に痛みが出たりすることもあります。したがって現在すぐ食事に支障がなくても、入れ歯やブリッジなどでその部分をふさいであげなければいけないことも多いのです。なるべく早く、かかりつけの歯科医院にご相談なさってください。

乳歯はいつから生え始める?

小児検診に行ったり、小さい赤ちゃんのいるお母さんの治療をしている「うちの子はまだ乳歯が生えていないんですよ。大丈夫なんでしょうか?」と相談されることがあります。

一般的には、生後6~8カ月頃に下の前歯が生えだして、その後8~10カ月頃に上の前歯が生え始めます。ただし、これはあくまで目安であって、数カ月遅れることも珍しくありません。1歳ぐらいまでは心配しなくても良いと思います。もし1歳過ぎてもまったく生えてこない場合は、一度専門の小児歯科に相談してみるのも良いでしょう。

歯周病とタバコ

タバコにはいろいろな害がありますが、歯周病(歯槽膿漏)にも悪影響があるのをご存知でしょうか。

タバコに含まれる一酸化炭素は組織への酸素供給を妨げ、またニコチンには血管を収縮させる作用や免疫を阻害する作用があります。煙が直接口の中に作用して防御機構を弱らせ、さらに体に吸収されてからも血液を介して影響します。

また、ヤニが付着することによって歯の表面に凹凸ができ、細菌が繁殖しやすくなります。これらが全て歯周病悪化の原因になります。

なかなか困難なことであるのは承知していますが、お口の健康のためにもできれば禁煙をお勧めします。