親知らずの由来

ご存知の方も多いと思いますが、顔の前から数えて8番目の歯を親知らずといいます。全ての人に生えてくるわけではなく、上下左右のどれかにだけ生える人、あるいはまったく生えてこない人もいます。

名前の由来はいくつか説があるのですが、十代後半から二十代前半に生えることが多く、親元から独立した後で生えるので親知らずと呼ばれるという説が有力です。分別がつく年齢になってから生えるので英語ではwisdom tooth(知恵の歯)といい、歯科医の間でも「智歯(ちし)」と呼ぶことが一般的です。私も最近になって知ったのですが、恋を知る年齢になって生えることから韓国語では「恋の歯」と呼ぶのだそうです。洒落た呼び方ですね。

印象

「印象(impression)」と言われると、どういうものを思い浮かべますか?ヒトやモノから受ける感じ、気持ち、感想といったところでしょうか。雑誌やネットでは「新型車のインプレ」なんていうページもあったりします。

歯科では歯や歯茎の型を採ることを「印象採得」、採った型を「印象」といいます。もともと英語の”impression”に「感じ・気持ち・影響」という意味と、「刻印・捺印・痕跡」という意味があり、後者の意味で英語圏の歯科用語であったものがそのまま日本の歯科用語として定着したのではないかと思われます。

だから、歯科医院で「患者さんの印象」という言葉が出てきてもその方のイメージというわけではなく、銀歯や入れ歯をつくるために採った型のことなんです。

歯石を取らないでおくとどうなるでしょう

口の中で繁殖した細菌の塊である歯垢に、唾液の中の無機質が結合したものが歯石です。いったんついてしまった歯石は歯ブラシでは取れず、歯科医院で除石処置をする必要があります。

歯石の表面は凹凸があり、細菌の温床になります。また、機械的にも歯肉を刺激します。そのため、歯石がついたままの状態を放置すると歯周病が悪化する原因になります。