寝る時に入れ歯はどうしますか

患者さんからいただく質問の一つに、「寝る時に入れ歯は外して寝た方が良いですか?」というものがあります。

原則として、就寝時は入れ歯を外すのが基本です。ブラシで良く洗って汚れを落とし、綺麗な水につけておきます。入れ歯洗浄剤もあわせて使っていただくと効果があります。外して寝ることにより歯茎が休まりますし、小さい入れ歯の場合ははめて寝ると夜中に外れて飲み込んでしまう危険性があります。

でも、はめて寝た方が良い場合もあります。たとえば、残っている歯が少なくてしかもそれが上下でかみ合っている場合、夜中に少ない歯同士が強く当たってしまいグラグラになってしまうことがあります。その場合は入れ歯を入れて少ない歯に力が集中しないようにしてあげる方が良いのです。ただし、入れ歯をはめたまま寝ると汚れや細菌がたまりやすくなる傾向があるので、寝る前や起きた時の口や入れ歯のお掃除は丁寧にしっかりやってください。

ですので、実際の回答はケースバイケースということになります。ご遠慮なくご相談ください。

歯ブラシを動かす回数は?

歯磨きの時、歯ブラシを歯に当てた状態で何回往復させたら良いでしょうか?

歯磨きの一番大きな目的は、歯についた歯垢(Plaque)を落とすことです。歯垢は水に溶けにくく、ネバネバと歯に貼りついているので、一回磨いただけでは取れません。

ある場所に歯ブラシを当てたら小さいストロークで、15~20回は往復させて磨いてください。

歯ブラシの動かし方

一本の歯の中でも、虫歯になりやすい場所というのがあります。前歯の先端や奥歯の山のてっぺんが虫歯になることも皆無とは言いませんが、やはり歯と歯の間や歯茎と歯の境目、奥歯の溝の中など凹んだ部分が虫歯になりやすいです。

その原因の一つとして、歯磨きのストロークが大きすぎることがあります。歯ブラシを大きく動かして磨くと一見効率がよさそうですが、出っ張った部分だけを磨いて凹んだ部分に毛先が届いていないことが多いのです。

いくら頑張って磨いても、毛先が飛び越してしまって当たっていない部分は洗えません。だから、数ミリ程度のストロークで小さく動かしながら凹んだ部分に毛先が自然と入り込むように磨くと効率的です。